この記事では、ミニレターの特徴や利用方法、メリット・デメリットなどをご紹介します。
……と言ったものの、ミニレターは、フリマアプリやネットオークションを長く続けていても普通は使わない配送方法です。
私も存在を知ってから買いに行ったほどで、対応してくれた郵便局員の方も、首をかしげながら窓口から遠く離れた奥の棚を探して持ってきてくれるほど、マイナーな配送方法です。

それじゃあミニレターは、覚える必要のない配送方法ってことで良いよね?
確かに、ゆうパックやレターパックと比べて明らかに使用頻度の低い配送方法ですが、特定の条件下で荷物を最安値63円で送る際に真価を発揮するのがミニレターなんです。
ミニレターとは?/郵便書簡という名称の封筒兼用便箋です
ミニレターは、日本郵便株式会社提供の「封筒兼用の便箋(びんせん)」で、正式には「郵便書簡」という名称の配送サービスです。
封筒兼用の便箋ということで、広げるとハガキの約3倍のスペースがある便箋になり、折りたたむと郵便はがきよりも縦が少し大きい封筒になります。
便箋の部分に挨拶やメッセージを書き、写真・広告・案内状などを添えて封筒にして発送する使い方が一般的ですが……
商品を同封できる配送方法の中では最安値63円で利用できることもあって、フリマアプリやネットオークションでは、トレーディングカードやシール、商品券などの薄い紙片状の商品の発送に使われることがあります。
ミニレターの取り扱いサイズ・配送料金・その他特徴など
ミニレターの取り扱いサイズ・配送料金・その他特徴などを、下記の表にまとめました。
後述しますが、ミニレターで発送できるものは、トレーディングカード・商品券・写真・メモなどの紙片状のものに限定されています。そのため、紙片状ではないアクセサリー・CD・ペン・化粧品などの小物は送れません。
現金を送ることもできませんが、領収書や納品書といった信書は発送できます。
ミニレターのサイズ(折りたたんだ状態) | 縦16.5cm×横9.2cm・重さ約4g |
ミニレターのサイズ(広げた状態) | 縦20.1cm×横27.7cm・重さ約4g |
取り扱い可能サイズ | ミニレターに入る大きさの紙片状のもの・厚さ1cm以内※・重さ25g以内 |
配送料金(値段) | 全国一律63円(税込) |
購入場所 | 郵便局 |
集荷依頼 | × |
匿名配送 | × |
追跡サービス | ×(有料のオプションで追加可能) |
補償 | ×(有料のオプションで追加可能) |
配達日数 | 差出日の翌日から翌々日(土日休日は配達されない) |
配送日時指定 | ×(有料のオプションで追加可能) |
受け取り方法 | 非対面(郵便受けへのお届け) |
備考 | 25gを超過すると定形外郵便の料金(120円~)が適用 |
ミニレターの厚さ制限・重さ制限について
この記事では、ミニレターの厚さ制限を「1cm以内」としてご紹介していますが、郵便局公式サイトにはミニレターの厚さ規定に関する記載はありません。
そのため、厚さは2cmでも3cmでも問題ないと捉えることも可能ですが、実際は郵便局員によっても「厚さ制限なし」「厚さは1cmまで」と認識が異なるのが現状です。
参考までに郵便局の約款では、ミニレターは普通郵便(定形・定形外)と同様の「第一種郵便物」に該当するものの、「原形を変えて差し出すことはできない」という記述も見られ、それを「サイズ・厚さ制限がある」と捉えるか否かも含めて判断が難しいところです。
「結局どれが正しいの!?」という声が聞こえてきそうなので、確実に発送したい場合は厚さを1cm以内にしておくと良いでしょう。
また、ミニレターは25gを超えた際に定形外郵便の料金が適用されます。
「同じ第一種郵便物なら、なぜ定形郵便の料金が適用されないの?」という疑問が浮かびますが、郵便局公式サイトの「よくあるご質問・お問い合わせ」では、
重さが25gを超えると定形外郵便物の料金が適用となりますのでご注意ください。
参考:郵便局公式サイト「郵便書簡(ミニレター)に同封できるものはどのようなものですか?」
と明記されています。ミニレター本体にも同様のことが注意書きとして書かれています。
ちなみにこれも約款で料金についての記述があり、第一種郵便物の基本料金の区分は、
- 定形郵便物の料金
- 定形外郵便物の料金
- 郵便書簡の料金
というように明確に分かれています。
つまり、同じ第一種郵便物でも、郵便書簡(ミニレター)には郵便書簡の料金区分やシステムが適用されるようです。
……というように、ミニレターは何かと複雑で、初心者には使いづらい印象があります。
とはいえ、厚さ・重さなどをしっかりと規定内におさめて発送できれば、こうした面倒な事態に陥らないで済みます。
ミニレターで送れるもの・送れないもの/薄くて軽い紙片状のものならOK
ミニレターでは、封筒の状態にすることで「薄くて軽い紙片状のもの」を同封して発送することができます。
ポイントは「紙片状のもの」というところで、フリマアプリやネットオークションでミニレターを利用する際は、下記のような「紙片状の商品」を同封できます。
- トレーディングカード(トレカ)
- 商品券・ギフト券・チケット
- 写真
- メモ帳
- 信書(領収書・納品書・招待状など)
反対に、紙片状ではない下記のような商品は取り扱えません。
- ゲームソフト(カセット・ディスクタイプも含む)
- ディスクメディア(CD・DVD・Blu-ray Discなど)
- アクセサリー(ネックレス・イヤリングなど)
- 缶バッジ
- 鍵・キーホルダー
- ペンなどの筆記用具
- 化粧品(サンプルも含む)
当然ですが、現金(硬貨・紙幣も含む)も同封することはできません。
ミニレターの利用方法/一般的な封筒と同じように宛名書き&切手を貼らずにポスト投函でOK
ミニレターの利用方法ですが、下記の通りで非常に簡単です。
- 郵便局でミニレターを購入する
- 宛名を書き、商品を入れて封をする
- ミニレターをポストへ投函して発送完了
まずは、郵便局でミニレターを63円で購入しましょう。レターパック・スマートレターなどと同様に、専用封筒代に送料も含まれています。
購入したミニレターに宛名を書いて、商品を入れてから封をして、そのままポスト投函で発送できます。郵便局の窓口に差し出しても発送が可能です。
ミニレター本体には、レターパックやスマートレターのような両面テープは付いていないので、封をする際には、重さを考慮しながら「のり・テープ」で留めるようにしましょう。
フリマアプリ・ネットオークション出品時についてですが、メルカリでは配送方法の設定一覧の中に「ミニレター」の表記はありません。
そのため、メルカリでミニレターを利用する場合は、配送方法を「普通郵便(定形、定形外)」に設定しつつ、商品説明文で「ミニレターで発送する」ことを補足説明しておきましょう。
ミニレターのメリット
薄くて軽い物であれば、定形郵便よりも手軽に安く発送できる
ミニレターは、チケットやギフト券、シール、トレーディングカード、写真などの紙片状で薄くて軽い物を送るのに便利です。
専用封筒を買えばOKなので、わざわざ別の封筒を用意したり、切手を貼ったりする必要がありません。
また、厚さ1cm以内・25g以内に収まるなら定形郵便(84円)よりも、ミニレター(63円)のほうが安く発送できます。
ちなみにJCBギフトカードなどの商品券であれば、大きめの防水用の袋に入れて「13枚」までなら25g以内に収めることができます。
同封した荷物に、挨拶やメッセージを添えることができる
便せん部分に、ちょっとした文章を書くことができます。
メルカリやヤフオク!などであれば、商品を購入してくれたお礼や説明などを書いても良いでしょう。便せん部分は、はがきの3倍ものスペースがあるので、ちょっと長めに書いても大丈夫です。
ミニレターのデメリット
ミニレター本体と中身を合わせて、必ず25g以内に収めなければならない
ミニレターは、何が何でも重さを25g以内にしなくてはなりません。
ミニレター本体と同封した物が25gを超えた場合、定形外郵便として扱われ、料金も変わります。
定形外郵便(規格内)の最も安い料金は、50g以内で120円です。ミニレターで25gを超えたまま送ると確実に損になります。定形郵便の50g以内(94円)よりも高くなります。
ミニレターは25gを基準として、荷物が軽ければそのまま発送し、重ければミニレターではなく定形郵便に変更しましょう。
紙片状の定義が郵便局によって曖昧な場合があり、安心して発送できない
郵便局の「よくあるご質問・お問い合わせ」を見ると、「写真やメモなどの薄い物は同封可能」と記載されています。
また、「ペンや鍵・化粧品などの紙片状ではない物は同封できない」となっています。
一見するとしっかりと定義されているように思えますが、メルカリ・ヤフオク!でミニレターを利用した方の中には、薄いアクセサリーやプラスチックのカードでも発送できた方もいる一方で、ミニレターとして扱えずに郵便局から返送された方もいます。
というのも、郵便局やそこで働く局員によっても、ミニレターの「紙片状」の解釈の仕方が様々なようです。
「材質が紙の物に限るのか」「薄い物なら紙以外でも問題ないのか」「触って硬ければダメ」「そもそもミニレターについて詳しくない」など……マイナーな配送方法であるがゆえに、問い合わせてOKをもらったとしても何度も返送されてくる可能性があります。
もし、確実に一度で発送を終えたいのであれば、料金がミニレターとほとんど変わらない「定形郵便」を利用したほうが良いでしょう。
追跡なし・補償なしで、郵便局でしか購入ができない
基本的にはがきと同じ扱いなので、追跡番号はなく配送の追跡はできません。また、配送中の破損・紛失による補償もありません。
ギフト券や商品券などを安く発送できる方法としてピッタリですが、安全に確実に届けたい場合には、追跡サービスや補償がないことは大きなリスクとなります。
また、郵便局でしか買えないため、わざわざ買いに行く手間が掛かります。
63円という安さは魅力的ですが、安心や手間などをよく考えてから利用しましょう。
ミニレターについてをまとめると……
- ミニレターは、封筒&便箋として使える
- 便箋部分に挨拶やお礼のメッセージを添えられる
- 紙片状の物であれば商品を同封することができる
- 専用封筒は郵便局で63円で購入できる
- ポストへ投函、または郵便局窓口で差し出せば発送完了
- 本体+同封物合わせて25gを超えると、定形外郵便の料金が適用される
- 追跡サービスや補償制度は標準では付いていない
郵便局の配送サービスの中でも、かなりマイナーな部類に入る配送方法ですが、使い方によっては頻繁にお世話になっている方もいるかもしれません。
郵便局まで買いに行く手間はありますが、やはり63円という安さで発送できる点は魅力的です。
とはいえ、ミニレター自体がそれほど大きいサイズではなく、送れる物の制限や送る際の条件が厳しいのも事実です。
フリマアプリやネットオークションなどで利用する場合も含めて、発送する荷物の大きさや重さ、同封品の材質などには充分気をつけましょう。
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