この記事では、ヤフオク!・PayPayフリマにおける「評価」の概要や上手な利用方法、トラブルを未然に防ぐためのポイント・コツ」についてをご紹介します。
取引後に誘導されてなんとなく付けている方も多い「評価」ですが、フリマアプリやネットオークションにおいては、実はものすごく価値のある情報なんです。
「評価」の使い方次第では、取引トラブルや悪質な出品者・購入者に遭遇する確率を、ググっと下げることも可能です!
今回は、ヤフオク!での評価についてを中心に話を進めていきますが、ヤフオク!には、必要な条件を満たした場合にPayPayフリマへの同時掲載機能があります。
評価ポイントや評価コメントも連携されるため、この記事ではヤフオク!だけでなく、PayPayフリマの「評価」についてもまとめてご紹介します。
ヤフオク!・PayPayフリマの「評価」とは?
そもそも「評価」とはどういったものなのか、まずは確認しましょう。
ヤフオク!ヘルプによると……
評価は、取引した出品者と落札者が、お互いの満足度を採点する機能です。
引用:ヤフオク!ヘルプ・評価について より
また、PayPayフリマ ヘルプによると……
評価は、購入者が出品者に対して付けられる機能です。「良い」「普通」「悪い」の3段階で付けられ、出品者のプロフィール画面で確認できます。
引用:PayPayフリマ ヘルプ・評価一覧の見方 より
と、書かれています。
つまり、取引後に「今回の取引、良かった?悪かった?」と点数を付けることを「評価」というんですね。
厳密に言えば、ヤフオク!では出品者・落札者お互いに、PayPayフリマでは購入者が出品者を評価するという細かな違いはありますが、ざっくりと理解できればOKです。
そして評価では、「5段階の評価(PayPayフリマ:3段階)」と「評価コメント」を付けることができます。
評価ポイントのシステム・見方について|評価人数によるポイント加算制
少しややこしくなりますが、評価ポイントのシステムについて確認しましょう。
まず、ヤフオク!の評価は5段階に分かれていて、それぞれに評価ポイントが付いています。
- 非常に良い:+1ポイント
- 良い:+1ポイント
- どちらでもない:0ポイント
- 悪い:-1ポイント
- 非常に悪い:-1ポイント
同様に、PayPayフリマの評価は3段階に分かれています。
- 良い
- 普通
- 悪い
PayPayフリマで付けられた評価はヤフオク!の評価にも反映されます。
つまり、PayPayフリマでの「良い」「普通」「悪い」は、ヤフオク!での「非常に良い」「どちらでもない」「非常に悪い」にそれぞれ対応しており、評価ポイントもそれぞれ反映されて加算されます。
そして、その評価ポイントをまとめたものが、その人の「総合評価(PayPayフリマでは出品時評価)」となります。
▲ヤフオク!の「評価の詳細」では、良い評価の割合がパーセンテージで表示されます
総合評価は評価件数ではなく評価人数で計算されるため、同じ人と100回取引して評価したとしても、評価ポイントは最新の1回分しか反映されません。
ちなみに「どちらでもない・普通」はノーカウントで、評価ポイント・評価件数に加算されません。
ヤフオク!では、評価欄が「新規」「停止中」「登録削除済み」となっている利用者もいます。
- 「新規」:1度も評価を受けていない利用者。
- 「停止中」:Yahoo! JAPANによって利用を一時停止されている利用者。利用規約・ガイドライン違反の疑いがある場合に付けられる。
- 「登録削除済み」:Yahoo! JAPAN IDがすでに削除されている状態。
……ここまで書くと段階評価によるポイント制で、意外とシビアに採点されるんだろうなあと思われる方もいるかもしれませんが、まったく心配はいりません。
ヤフオク!・PayPayフリマで意図的に問題を起こしたり、問題のある取引相手にあたらない限りは「非常に良い(良い)」の評価が付くことが当たり前となっています。
出品者・購入者として常識ある行動をとっていれば、まず悪い評価が付くことはありません。
が、残念ながら善意の利用者ばかりとは限らず、正当な理由もなく理不尽な評価を付けられてしまうこともあります。
https://auction-monohertz.com/against-unfair-rating
評価コメントのシステム|評価内容・理由を文章で自由に記述できる手段
相手に評価を付ける時に、同時に評価コメントも付け加えることができます。
例えば、ヤフオク!だと下記のような評価とコメントですね。
「評価:非常に良い 出品者です。
コメント:迅速・丁寧な対応ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。」
「評価:非常に悪い 出品者です。
コメント:返品・返金をお願いしても『無理です』の一点張り。最悪の出品者です。この人から商品を購入するのはやめましょう。」
「評価:非常に悪い 落札者です。
コメント:(自動メッセージ)この落札者は、落札者の都合によりキャンセルしたため、出品者に削除されました。」
いくつか例文を挙げてみましたが、この「コメント」となっているところが「評価コメント」です。
評価コメントでは、評価の内容を文章で具体的に書くことができます。
3つ目の評価コメントだけは、ヤフオク!で落札者削除をおこなったときに自動的に付きますが、わかりやすく言えば「取引中に思ったことをコメントとして残す場所」という感じです。
評価ポイント&評価コメントは120日以内にであれば変更可能だが、削除はできない
ヤフオク!における評価ポイント・評価コメントは、履歴として残り続けるという特徴があります。
評価ポイント・評価コメントはオークション終了から120日以内であれば変更可能(PayPayフリマでは変更不可)ですが、変更前の評価・評価コメント自体は履歴として残り、削除はできません。
つまり、一度「評価:非常に悪い」「コメント:最悪の出品者です。」と付けたものでも120日以内ならば「評価:非常に良い」「コメント:ありがとうございました」と変更することもできますが、悪い評価を付けるに至った理由やコメントなどの履歴は全て残り続けるということです。
結局、評価って何の役に立つの?|取引時に顔の見えない相手の情報を得られる
「評価の概要やシステムについては、なんとなくわかった。けど、それがどう役に立つの?」
……という疑問は当然かと思います。ここまで説明しておいて「意味ありません」とはなりませんからね。
評価は「取引相手を知ることができる、数少ない貴重な情報」と言えます。
というのも、フリマアプリやネットオークションでは、取引相手の情報は伏せられていることが一般的です。
それはヤフオク!やPayPayフリマでも同様で、取引相手と顔を合わせることなく商品の取引ができるため、取引相手に関する情報は最低限しか得ることができません。
匿名配送にいたっては、相手の住所・氏名ですらも隠されていますから、情報の取得はさらに困難になります。
これでは、取引相手は誠実なのか?常識がなく問題のある人なのか?がまったくわかりません。素性の知れない人と取引をすることによって、トラブルに巻き込まれる可能性も高くなります。
ですが、その中で唯一「評価」だけは必ず公開されています。
おさらいですが、「評価」は取引後に「今回の取引、良かった?悪かった?」と段階で採点しつつコメントを残すことができます。
これは、今までその相手と取引した人達が採点しつつ、取引中にあった良かったこと・残念だったこと・改善してほしいことなど、様々な感想を簡潔に書き綴ったものと言えます。
言い換えれば、「評価」は取引時の行動・特徴などをある程度予想することができるデータ、と言っても過言ではありません。
評価総数・評価コメントをバランスよくチェックして、トラブルを事前に回避しよう
評価の具体的な活用方法としては、評価ポイントの総数と評価コメントの内容をチェックして、取引相手の人物像を予想・イメージすると良いでしょう。
特に、評価コメントは取引相手のことが垣間見える箇所なので、必ず確認しておくべきです。例えば、評価コメントでは以下5点のような内容が記載されやすいです。
- 取引中の対応は誠実でスムーズか?
- 取引メッセージの言葉遣いに問題はないか?
- 商品の梱包は丁寧におこなってくれるか?
- 商品の発送作業は配送方法通りで迅速か?
- 評価ポイントは「非常に良い」だが、評価コメントでは問題があったことを指摘していないか?
評価コメントは「ありがとうございました。機会があればまたよろしくお願いいたします。」という定型文で済ませる人は多いです。
わざわざコメントで書かれているということは、それだけその人の印象に強く残ったことなので、上手に活用すれば取引の参考になるでしょう。
「相手がどのように取引を進めるのか」「取引中の対応に問題はないか」「出品・購入の取引をどのくらい経験しているのか」などは、ある程度わかります。
出品時評価が1000件を超える出品者であれば、出品にも慣れていそうで取り引きも問題なく進むでしょう。
評価コメントで「商品が無事に届きました」「丁寧に梱包されていたので良かったです」と書かれていれば、梱包は丁寧で商品が破損なく届く可能性は高そうです。
反対に、評価総数は少ないわりに非常に悪い評価が多い出品者であれば、何か問題がありそうなので、評価コメントから取引中の情報を集めましょう。
- 「1週間連絡が途絶えた。信頼できない出品者です」
- 「梱包が雑で、商品が破損していて残念」
- 「発送完了連絡から商品がなかなか届かなくて不安でした」
など、連絡遅延や梱包・発送時の不手際などが書かれているかもしれません。
評価は「ポイント」「コメント」の両方を見て、取引相手を判断しよう
評価ポイントと評価コメントの2つを参考にしつつ、最終的な判断は自分自身でおこないましょう。
ただし、評価の基準は人によって様々であることも忘れないようにしましょう。
自分の基準と照らし合わせて相手を評価するため、人が変われば「良い・悪い」評価の基準も変わります。誰にでも良い評価を付ける人もいれば、自己中心的で悪い評価ばかり付ける人もいます。
あくまで評価は主観的なものであり、絶対的なものではないことを念頭に置きつつ、ヤフオク!やPayPayフリマでトラブルに巻き込まれないように気をつけましょう。