一昔前のディスクメディアというイメージが強い「レコード」ですが、実はフリマアプリやネットオークションでは、未だに安定して売買されている人気の商品です。
昔集めていたレコードが大掃除中に出てきたけど、まとめて売れるかしら?
高値で取引されているレコードだけ売ってみようか……
CDや音楽配信にはない魅力があって、集め始めてます!
……といった理由で、当時世代だった人達だけでなく、10代・20代の若い世代も出品したり購入する機会が意外と多いのも特徴です。
当時を知らない世代によるレトロブームは突然やってくるため、それに乗っかってレコードを出品し始める方も多いと思いますが……
CDよりもサイズが大きくプラスチックケースにも入っていないので、購入されてから「どうやって梱包すれば良いの?」と悩むことも多いはず。
ということで今回は、メルカリ・ヤフオク!・PayPayフリマ・ラクマなどで出品したレコードの梱包方法を、画像を用いてできるだけわかりやすくご紹介します!
まずは梱包する「レコード」の種類&似た商品を確認しておこう!
アナログレコード・アナログディスク・ヴァイナルとも呼ばれる「レコード」は、規格が様々で、特にサイズにかなりの差があります。
まずは、梱包するレコードの種類について、ちょっと確認してみましょう。
レコードは規格で大きく分けて5種類/サイズは30cm・25cm・17cmの3つ
フリマアプリやネットオークションで出品されているレコードには、「LPレコード」「EP盤」という単語が商品タイトルに付いていることが多いです。
これらはレコードを分類する「規格」のことで、記録方式・回転数・再生時間・音質などが異なります。
大まかに分けると下記5種類になります。
- LPレコード盤
- EPレコード盤
- SPレコード盤
- 12インチシングル盤(ジャンボシングル・ジャイアントシングル)
- 7インチシングル盤(ドーナツ盤)
それぞれの詳しい仕様については今回は割愛しますが、レコードの大きさ(直径)だけに注目すると、下記3種類が主流のサイズになります。
- 12インチ(30cm)
- 10インチ(25cm)
- 7インチ(17cm)
▲12インチのLPレコード盤(画像上)と7インチシングル盤(画像下)を比較すると、大きさの違いがよくわかります
今回の記事では、レコードを「CDを大きくしたような記録メディア」と捉えて話を進めていきたいと思います。
絵の出るレコードと呼ばれた「レーザーディスク」も今回の梱包方法を活用できます
余談ですが、レコードと似ている商品に「レーザーディスク(LD)」というものが存在します。
レーザーディスクは「絵の出るレコード」として宣伝・発売されていたこともあり、形状やサイズがレコードと非常に似ています。
現在ではその姿を見る機会がほとんどなく、「レーザーディスクは何者だ?」というくらいにLDがピンと来ない方は、「DVDを大きくしたような記録メディア」と捉えればOKです。
LDの直径は30cmサイズと20cmサイズが存在していて、今回ご紹介する梱包方法をそのまま活用できます。
レコードの理想的な梱包の仕方は?/気をつけたい3つのポイント
レコードは、下記3つのポイントを踏まえた梱包が理想的です。
- 傷や折れ曲がりなどの破損に気をつける
- 水分などで濡らさない・汚さない
- なるべくダンボール箱に入れる
一つずつチェックしましょう。
梱包のポイントその1:レコードは傷・折れ曲がり・割れなどの破損を避けて梱包しよう
傷や折れ曲がり、割れなどの破損はレコードにとって致命傷で、絶対に避けなくてはなりません。
そもそも、レコードの再生の仕組みについてはご存じでしょうか?
レコードの盤面には、木の年輪のように円状に線のようなものが刻まれています。
この線の上に「レコード針」と呼ばれる針を落として(置いて)、レコード自体を回転させることで音が再生されます。
「線」と表現しましたが、実際にはV字に掘られた溝で、肉眼で確認できないほど細かく様々な形状に掘られています。
この微妙な溝の変化をレコード針が小刻みに振動して読み取ることで、豊かな音色を奏でることができているのですが……
レコードの盤面に目に見えるほどの傷を付けてしまうと、意図しない音が鳴ったり音飛びが発生してしまいます。
また、無理な力が加わったことで折れ曲がったり割れて一部が欠けてしまっても、正常な動作はしなくなります。
レコードはある程度丈夫に作られているものの、年代物であるために経年劣化で傷みやすくなっていることが多いです。
ほんのちょっと傷が付いた程度の破損でも、商品価値を損なうには充分な致命傷となることを念頭に置いて梱包しましょう。
梱包のポイントその2:レコードは水分などを通さないように梱包しよう
レコード以外の商品にも言えることですが、水分などで濡らさないように梱包することも大切です。
わかりやすいものはレコードのスリーブやジャケットで、基本的に紙製のものがほとんどで当然ながら水分に弱い素材です。
濡れた部分はシミやヨレが発生したり、破れやすくなります。
それに対してレコード盤自体は、そこまで水に弱くはありません。
しかし、付着した水分を拭き取らずにそのまま放置すると、溝にほこりや汚れが詰まったり、カビが生えたりして音が変わってしまいます。
はじめから水分を通さないように梱包することで、レコード全体を保護することができます。
梱包のポイントその3:レコードはなるべく強度のあるダンボール箱に入れて梱包しよう
レコードは、できる限りダンボール箱に入れて梱包することをおすすめします。
強度のある梱包資材を使って破損を防ぐことも目的の一つですが、そもそもLP盤や12インチシングル盤などのレコード盤は、直径が30cmもあります。
厚みを除くとしても縦30cm×横30cmと余裕で60サイズを超えるため、「宅急便」「ゆうパック」「定形外郵便(規格外)」などを利用しないと送れません。
紙袋に入れて送ることもできますが、やはり強度に不安があるため、基本的にはダンボール箱に入れて梱包すると確実です。
ただし、7インチ(17cm)のレコード盤やソノシートという名前で有名な「フォノシート(シートレコード)」などの小サイズのレコードであれば、ネコポスやゆうパケットでの発送を想定して封筒を使った梱包も可能です。
見本画像を真似してレコードを梱包してみよう
これからレコードの梱包方法について、下記2つの場合に分けて紹介します。
- 7インチレコード1枚をプチプチ+封筒で梱包する場合
- 12インチレコード複数枚をプチプチ+ダンボール箱で梱包する場合
※例では見やすい色のクラフトテープで梱包していますが、実際にはOPPテープ(透明テープ)を使用すると仕上がりが綺麗に見えます。
▼梱包に必要な道具&資材は、下記の記事を参考にあらかじめ揃えておきましょう
https://auction-monohertz.com/recommended-packing-goods
ちなみに商品梱包には、プチプチロールが1本あると非常に便利です。
▼3層品プチプチロールの詳細は下記の記事をご覧ください
https://auction-monohertz.com/3-layers-putiputi
7インチレコード1枚をプチプチ+封筒で梱包する場合
EP盤やドーナツ盤などの7インチレコードを梱包する方法をチェックしましょう。
▲画像の7インチシングルレコードを例に、梱包方法をチェックしていきます。
▲まずは、レコードを包むプチプチとテープを用意します。
▲プチプチの上にレコードを乗せて、ぐるっと巻いて包みます。
▲ぐるっと巻いたプチプチの境目に、画像のようにテープを貼ります。
▲裏側はテープで留めましたが、プチプチの上下部分が開いているので、同じようにテープで留めていきます。
▲まずは上側からテープで留めていきます。画像のようにプチプチよりテープが少し長くなるように貼って……
▲テープをレコード裏面に折りこむように貼ります。
▲余ったテープの耳を、レコード表面に貼ります。これで上部はしっかりとテープで留められました。
▲同じように、下部もテープを貼っていきます。プチプチよりテープが少し長くなるように貼って……
▲テープをレコード裏面に折りこむように貼ります。
▲余ったテープの耳をレコード表面に貼って、テープ留めは完了です。
▲レコード裏面のテープ留めは、画像のような感じになっています。
▲ふせん・メッセージカードなどで、ちょっとしたメッセージを書き添えておくと喜ばれます。
プチプチで包んだレコードを、封筒に入れましょう。
▲レコードが入るサイズの封筒を用意します。ちなみに、画像の封筒は角形3号封筒です。
▲封筒にレコードを入れて……
▲レコードのサイズに合わせて封筒を調整し、しっかりと隙間なく封をしたら梱包完了です。
▲こちらの画像は裏側です。しっかりと隙間なくテープで貼れています。
ちなみに、プチプチだけでの梱包が不安な場合は、板状のダンボールでレコードを挟んでから梱包すると強度が増します。
▼今回は封筒で梱包しましたが、7インチレコードのサイズにちょうど良いダンボール箱を利用しても良いでしょう。
12インチレコード複数枚をプチプチ+ダンボール箱で梱包する場合
LP盤やジャンボシングル盤などの12インチレコードを、複数枚まとめて梱包する方法をチェックしましょう。
▲画像のLP盤を例に、梱包方法をチェックしていきます。
12インチレコードは、縦と横が30cmを超えるサイズなので……
▲画像のように、角形2号封筒には12インチレコードは入りません。ダンボール箱に入れて梱包しましょう。
▲まずは、LPレコードを包むプチプチとテープを用意します。今回は4枚まとめて梱包します。
▲プチプチの上にLPレコードを乗せて、ぐるっと巻いて包みます。
▲ぐるっと巻いたプチプチの境目に、画像のようにテープを貼ります。
開いたままの上下部分にも、テープを貼って留めていきます。
▲まずは上側からテープで留めていきます。画像のようにプチプチよりテープが少し長くなるように貼って……
▲テープをレコード裏面に折りこむように貼ります。
▲余ったテープの耳を、レコード表面に貼ります。これで上部はしっかりとテープで留められました。
▲同じように、下部もテープを貼っていきます。プチプチよりテープが少し長くなるように貼って……
▲テープをレコード裏面に折りこむように貼ります。
▲余ったテープの耳をレコード表面に貼って……
▲プチプチで包んだLPレコードのテープ留めは完了です。
▲ふせん・メッセージカードなどで、ちょっとしたメッセージを書き添えておくと喜ばれます。
プチプチで包んだLPレコードを、ダンボール箱に入れましょう。
▲レコードが入るサイズのダンボール箱を用意します。
ちょうど良い大きさのダンボール箱がない場合は、下記がおすすめです。プチプチで包んだ12インチレコードに適したサイズになっています。
▲ダンボール箱の中に、新聞紙やチラシなどクッションとなる緩衝材を詰めます。
▲詰めた緩衝材の上に、プチプチで包んだLPレコードを置きます。
▲LPレコードの上にクッションとなる緩衝材を乗せて、ダンボール箱と商品の隙間を埋めます。
▲ダンボール箱を閉じて、しっかりとテープで封をしたら梱包完了です。
レコードの梱包方法についてまとめると……
- レコードのサイズは17cm・25cm・30cmの3種類が一般的
- 傷・折れ曲がりによる破損&防水対策を徹底して梱包しよう
- サイズに合わせてダンボール箱や封筒を使い分けて梱包しよう
レコードは、比較的強度のある素材で製造されていますが、梱包が不要なほど丈夫ではありません。
今回ご紹介した方法を参考に梱包をして、傷・折れ・水濡れなどの破損なく購入者のもとへ届けましょう。
そして、梱包し終わったレコードは、なるべく早めに発送作業を行いましょう。
▼レコードのおすすめ配送方法については、下記の記事をご覧ください